茶園

茶園ちゃえん

  • 種別:史跡名勝天然記念物
  • 備考:庭園

高山寺は茶の発祥地といわれています。
鎌倉時代初め、明恵上人栄西禅師より中国から持ち帰った茶の種を贈られ、栂尾の山内で栽培しました。

明恵上人

承安3年(1173)に生まれる。現在の和歌山県有田川町、湯浅氏の出身。華厳宗の中興の祖。神護寺の文覚について出家する。東大寺で華厳を学び、勧修寺の興然から密教の伝授を受けた。建永元年(1206)後鳥羽院より栂尾の地を賜り、高山寺を創建して華厳宗興隆の中心道場とした。寛喜4年(1232)に没する。

鎌倉時代

源頼朝が鎌倉に幕府を開いてから、元弘3年(1333)北条高時の滅亡に至るまで約150年間の称。

栄西禅師

1141年−1215年。平安時代末期から鎌倉時代初期の僧。
日本における臨済宗の開祖、建仁寺の開山。廃れていた喫茶の習慣を日本に再び伝えたことでも知られる。

明恵上人は茶を心身によい薬として服用し、とくに修行中の眠気覚ましに役立てたといわれています。
栂尾の茶は高品質のため、本茶と呼ばれて重宝され、毎年天皇へ献上が行われました。
この茶が宇治へと伝わり、各地へ広まったといわれています。
山内ではいまも茶園を営んでおり、代々宇治の茶業組合が維持管理を行っています。
毎年5月に茶摘みを行い、採れた新茶は、十一月八日の献茶式法要の際、開山堂にて明恵上人へ献上されます。

献茶式法要

開山堂

宗派や寺院を開いた僧の像や位牌などを安置した堂。