春日明神社

春日明神社かすがみょうじんしゃ

  • 種別:史跡名勝天然記念物
  • 時代:昭和時代
  • 備考:建造物

金堂の横に立つ春日明神社は、奈良にある春日大社の主神である春日明神を祀る神社です。
明恵上人は生涯厚く春日信仰をしたことでしられ、明恵上人がインド行きを決意した際には、春日明神の託宣により計画を断念するなど、春日明神との逸話が様々に伝えられています。
高山寺では、開山以来、春日明神を鎮守として祀っており、石水院の西面もかつては春日明神・住吉明神を祀る拝殿として使われました。

明恵上人

承安3年(1173)に生まれる。現在の和歌山県有田川町、湯浅氏の出身。華厳宗の中興の祖。神護寺の文覚について出家する。東大寺で華厳を学び、勧修寺の興然から密教の伝授を受けた。建永元年(1206)後鳥羽院より栂尾の地を賜り、高山寺を創建して華厳宗興隆の中心道場とした。寛喜4年(1232)に没する。

石水院

春日大社

768年創建。奈良県奈良市。世界遺産「古都奈良の文化財」のひとつ。奈良時代に平城京の守護と国民の繁栄を祈願する為に創建された。

春日明神

春日大社の祭神の総称。

託宣

神のことば。神のおつげ。神が人にのりうつったり、夢の中に出現したりして人間に伝える意志。

鎮守

鎮守神のこと。また、その神を祭った神社。

住吉明神

住吉大社(大阪市)に祀られる神。

現在の春日明神社は、昭和に入り再建されたものです。
見世棚造妻入、銅板葺で、屋根が曲線を描いて反り、正面に片流れの向拝を付しています。
破風を正面に向け、屋根上には千木が付けられています。

見世棚造

小規模の社殿で、土台の上に組まれ、正面に階段のないもの。

妻入

切妻屋根・入母屋屋根の建物で、妻の側に出入口を設けて、それを正面とするもの。

向拝

仏堂や社殿の前、または後などに主屋から突き出て、上に屋根、下に階段のあるところ。

破風

一般に切妻屋根の側面にある三角形の合掌の部分を指す。

千木

社殿の屋根の両端の所で、交差し高く突き出ている部分のこと。