御廟

御廟ごびょう

  • 種別:史跡名勝天然記念物
  • 時代:鎌倉時代
  • 備考:建造物

御廟は高山寺の開祖明恵上人の墓所です。
墓域には高山寺の歴代住職の墓もあります。
覆屋宝形造桟瓦葺で、軒を大きく出した小堂です。
正面は、桟唐戸、側面は白漆喰となっています。

宝形造

屋根の一種。正方形の建物で、隅棟が屋根の中央に集まるもの。方形造ともいう。

明恵上人

承安3年(1173)に生まれる。現在の和歌山県有田川町、湯浅氏の出身。華厳宗の中興の祖。神護寺の文覚について出家する。東大寺で華厳を学び、勧修寺の興然から密教の伝授を受けた。建永元年(1206)後鳥羽院より栂尾の地を賜り、高山寺を創建して華厳宗興隆の中心道場とした。寛喜4年(1232)に没する。

覆屋

主に本殿を保護するために設けられている建物。

桟瓦

横断面が波形の瓦一種類だけを使う葺き方で、江戸時代に考案された。本瓦葺に比べて経済的なことから簡略瓦とも呼ばれていた。現在、町屋や住宅などで普通に葺かれているのが桟瓦葺である。

桟唐戸

框の中に桟を組み、その間に薄板や連子をはめ入れた戸。

内部には、五輪塔が収められています。
御廟左手の一段高くなっている所には、左から宝篋印塔如法経塔が並んでおり、いずれも重要文化財に指定されています。
宝篋印塔は、「高山寺型」と呼ばれる国内最初期のものと伝わります。
御廟の入口付近には、明恵上人の遺訓である「阿留辺幾夜宇和」の文字が刻まれた石碑が立っています。

五輪塔

仏塔の一つ。五段の石を用い、下から地・水・火・風・空を表す。地輪は四角、水輪は壺形か球形、火輪は方形の笠、風輪は椀形、空輪は宝珠形を重ねた塔。

宝篋印塔

墓塔・供養塔などに使われる仏塔の一種。

如法経塔

阿留辺幾夜宇和