善財童子は華厳経の説話に登場する人物です。
仏心を起こした善財童子が、文殊菩薩の勧めにより53人の知識人(善知識)を訪ねる旅をし、最後は普賢菩薩のもとで悟りを開くという、菩薩行の理想者として描かれています。
菩薩行
自ら行動することで自他共に幸福になろうと願う、施しを行う修行のひとつ。
明恵上人は善財童子を敬愛し、住房には善財五十五善知識を掛け、善財童子の木像を安置していたと伝えられます。
石水院西面に置かれる現在の木像は、昭和に入って西村虚空の手により彫られたものです。
合掌し足を踏み出すモチーフは、仏道修行の旅を続ける善財童子の姿を表しています。
善財五十五善知識
善財童子が55の善知識に歴参して法を聴く話し。